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2026年2月28日

郷将輝

n8n×ChatGPTでAIエージェントを作る方法|ノーコードで始める自律型タスク処理

n8nとOpenAI APIを連携してAIエージェントを構築する手順を、ノーコードで分かりやすく解説します。

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n8n×ChatGPTでAIエージェントを作る方法|ノーコードで始める自律型タスク処理

導入

「この問い合わせ、内容を読み取って自動で一次回答してくれたら…」 「Webサイトの情報を定期的にチェックして、更新があったら要約して報告してほしい」

かつては夢物語だったこんなタスクも、今やAIの力で実現可能な時代になりました。特に、ChatGPTに代表される大規模言語モデル(LLM)の登場は、自動化の世界に革命をもたらしています。

しかし、「AIとシステムを連携させるなんて、専門のエンジニアじゃないと無理だろう」と諦めていませんか?

その常識を覆すのが、n8nとChatGPT(OpenAI API)の組み合わせです。n8nの直感的なワークフローとChatGPTの高度な言語処理能力を掛け合わせることで、プログラミングの知識がなくても、まるで人間のように振る舞う「AIエージェント」を構築できるのです。

この記事では、n8nとChatGPTを使って、特定のタスクを自律的に処理するAIエージェントを作成する具体的な手順を、初心者にも分かりやすく解説します。この記事を読めば、あなたもAIを単なる「チャット相手」から、頼れる「業務アシスタント」へと進化させることができます。

n8nで作るAIエージェントとは?

n8nにおけるAIエージェントとは、一連のタスクを自律的に実行するために、LLM(ChatGPTなど)を組み込んだワークフローのことを指します。

具体的には、以下のような要素で構成されます。

  1. トリガー: ワークフローを開始するきっかけ(例:新しいメールの受信、特定の時間)。
  2. 情報収集: 処理に必要な情報を外部から取得(例:Webサイトの本文、データベースの顧客情報)。
  3. AIによる判断・生成 (ChatGPT): 収集した情報をもとに、ChatGPTが次のアクションを判断したり、文章を生成したりする。
  4. アクションの実行: AIの判断に基づき、n8nが具体的なタスクを実行(例:メールの返信、レポートの保存)。

このように、n8nが「手足」となり、ChatGPTが「頭脳」となることで、人間のような柔軟な判断を伴うタスクの自動化が可能になります。

実践!Webサイトの更新を監視・要約するAIエージェント

それでは、実例として「競合サイトのトップページを定期的に巡回し、前回の内容から変更があれば、その差分を要約してSlackに通知する」AIエージェントを作成してみましょう。

STEP1: 準備

  • OpenAI APIキー: OpenAIの公式サイトでアカウントを作成し、APIキーを取得しておきます。
  • n8nのCredential設定: n8nで「OpenAI」のCredentialを作成し、取得したAPIキーを登録します。

STEP2: ワークフローの全体像

このワークフローは、以下のノードで構成されます。

Schedule (トリガー) → HTTP Request (Webサイト取得) → IF (前回内容との比較) → OpenAI (差分を要約) → Slack (結果を通知)

STEP3: ワークフローの構築

  1. トリガー設定 (Schedule): ワークフローの最初に「Schedule」ノードを置き、実行間隔を設定します(例:Every Day, 9時)。

  2. Webサイトのコンテンツ取得 (HTTP Request): 次に「HTTP Request」ノードを追加し、「URL」に監視したい競合サイトのURLを入力します。

  3. 前回内容との比較 (IF): ここがポイントです。ワークフローが取得したWebサイトの本文を、どこかに保存しておく必要があります。ここでは簡単のため、n8nの「Static Data」機能を使います。「HTTP Request」ノードの後に「IF」ノードを置きます。

    • 「Value 1」に、{{ $json.body }}(今回取得したWebサイトのHTML)を設定。
    • 「Value 2」に、{{ $getWorkflowStaticData("global").lastHtml }}(前回保存したHTML)を設定。
    • 「Operation」を「Not Equal」にします。
    • これで、「前回とHTMLが違う場合のみ」先に進むようになります。
  4. 差分の要約 (OpenAI): IFノードの「true」の出力から「OpenAI」ノードをつなぎます。

    • 「Mode」を「Chat」に設定。

    • 「Model」で「gpt-4-turbo」などを選択。

    • 「Prompt」に、AIへの指示を書き込みます。ここがAIエージェントの”知能”の核となります。

      以下のWebサイトの古いHTMLと新しいHTMLの差分を分析し、ユーザーにとって重要な変更点を箇条書きで3つに要約してください。
      
      # 古いHTML
      {{ $getWorkflowStaticData("global").lastHtml }}
      
      # 新しいHTML
      {{ $('HTTP Request').item.json.body }}
      
  5. 結果の通知 (Slack): OpenAIノードの後に「Slack」ノードをつなぎ、チャンネルとメッセージを設定します。

    競合サイトが更新されました! {{ $('OpenAI').item.json.choices[0].message.content }}

  6. 今回内容の保存: 最後に、Slackノードの後に「Set」ノードなどを使い、setWorkflowStaticData("global", "lastHtml", $('HTTP Request').item.json.body) のようにして、今回取得したHTMLを次回比較用に保存します。

STEP4: ワークフローの有効化

テスト実行後、Activeにすれば完成です。これで、毎日サイトをチェックし、変更があった場合のみ、その要約が自動でSlackに届くようになります。

AIエージェント構築のコツ

  • 明確な指示(プロンプト): AIの性能はプロンプトの質に大きく依存します。「〇〇として振る舞ってください」「出力形式は〇〇にしてください」など、役割や条件を具体的に与えることで、期待する結果を得やすくなります。
  • 小さなタスクへの分解: 複雑なタスクは、一度にAIに任せるのではなく、「まず分類して」「次に要約して」「最後に翻訳して」のように、複数のOpenAIノードに分割すると、精度と安定性が向上します。
  • コスト意識: OpenAI APIは使用量に応じて課金されます。無駄なAPIコールを避けるため、AIノードの前に「IF」ノードを置いて、本当にAIの判断が必要な場合のみ実行する、といった工夫が重要です。

まとめ

n8nとChatGPTの連携は、あなたの自動化の可能性を無限に広げます。

  • 要点1: n8nが「手足」、ChatGPTが「頭脳」となることで、自律的なAIエージェントを構築できる。
  • 要点2: AIへの指示(プロンプト)がエージェントの性能を決定づける重要な要素となる。
  • 要点3: Webサイトの監視、問い合わせの自動応答、データ分析など、様々な業務に応用可能。

もはやAIは、一部の専門家だけのものではありません。n8nを使えば、誰もがAIをパートナーとして、より高度で知的な業務自動化を実現できます。あなただけのAIエージェントを育てて、未来の働き方を今すぐ始めましょう。

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